結婚した時のことを、あなたは覚えているでしょうか?
出会いは、誰かの紹介でしたか?
仕事関係でしたか?友人でしたか?
それぞれ出会いは違ったはずです。
しかし、この人と共に家族を作ると覚悟を決めたから結婚したはずです。
離婚の理由を自己分析
1度でも離婚を考えたことがある夫婦は、全体の9割といわれています。生まれも育ちも違う、もとは他人同士です。喧嘩もするだろうし、意思の疎通ができない事もあるでしょう。
話し合っても分かり合えなくて、思い悩む時もあるかもしれません。真剣に悩み、これから先、この人とは進んでいけないと決意をすることは間違っていませんが、『離婚』を感情論で語ってはいけません。
出会ったときから結婚するまでは、幸せな気持ちで勢いがあったかもしれません。もしくは妊娠が分かり、そうするべきなのだと運命に身を任せた夫婦もいるかもしれません。
しかし『離婚』を切り出すということのリスクは、ある部分結婚よりも慎重にしなければ、自分や自分の子供の未来に関わる問題へと発展していきます。
まず離婚を考えたとき、明確なその理由は何か自分の中でまとめて、一度、箇条書きに書いてみましょう。
そしてその離婚理由の中に、暴力を振われるDVや言葉の暴力であるモラハラと思われる記載が見えたら、まず専門的な機関や、役所に相談することをお勧め致します。
そうではない場合は、極力円満離婚に持ち込めるようにしましょう。
3つの離婚方法
離婚の方法には三種類あります。協議離婚、調停離婚、裁判離婚です。つまり行政を行使するか、しないかの問題です。双方が合意すれば、すべて協議離婚として成立します。
なので、年間22万件以上の離婚が成立している日本では、協議離婚が90%とされています。(厚生労働省:平成26年度データ)
しかし、協議離婚はすべて円満であったと言えるでしょうか?
双方が、離婚に合意した。それだけです。
離婚を真剣に考えるならば、相手の合意のみに重きを置くのは、今後の自分の身の振り方にとってベストな選択とは言えません。
本当の円満とは、今まで過ごしてきた結婚生活すべてを、夫婦二人できれいに財産分与をして、子供がいるならその親権や養育費、また面会の取り決め(面会交流権)など、後腐れなく、しかし互いに互いのこの先の人生と、子供への義務を取り決めてこそ成り立ちます。
円満離婚に必要なこと
そんな円満離婚を成立させるために必要なことをまとめましょう。
- 現在の財産やローンについてまとめて、どれだけの分与になるか正確に認識を持つこと。
- 子供の養育権や養育費の希望額を決めておくこと。
- 離婚成立後の移住先と定職がない場合は仕事のめどをつけておくこと。
- 子供がまだ小さい時は、保育園などのめどもつけておくこと。
- 分の意思をまとめて書きだしておくこと。原因が相手の不貞の場合は慰謝料の希望もまとめておくこと。
以上と、離婚届の用意をしてから、話し合いで取り決めたことを公正証書にまとめておくことで、離婚を円満に終わらせることができるでしょう。
冷静さが重要
しかし、何よりも大切なのは、離婚を切り出すときに感情的にならない事でしょう。
売り言葉に買い言葉になれば、話は進まずに、また互いに財産を譲らない、親権や養育費にケチをつけあうことになるかもしれません。
離婚を真剣に考えたくなるような相手であっても、その理由がどんなものであっても、離婚の話をするときは冷静に、そして口論になりそうなときは、一旦休憩を入れるなど、工夫が必要となってくるでしょう。
円満に離婚を成立させることによって、財産分与や慰謝料、子供の養育費などの部分で利点は多くあります。
「何だ、あいつは!」と思って別れるよりも、「互いに違う道を歩んで行こうな!」と別れたほうが、お互いに心が楽であり、距離をとってから互いのありがたさを思い出に出来るかもしれません。
そして何より、子供にとって親とは唯一無二の、父と母です。
別れたから、もう二度と子供も親に会えないとなってしまったら、それは子供の人生をも変えてしまうことになるかもしれません。
『離婚』を円満に終わらせて、次のステージへ。
たとえそれが過去になっても、共に人生を歩みたいと願った二人であったことを思い出せたら、いいですね。